■【コラム】運動習慣があるとストレスに強くなる〜コルチゾールとの上手な付き合い方〜
2026.08.14(金)
「最近、ちょっとしたことでイライラする」「仕事や人間関係のことが頭から離れない」「疲れているのに気持ちが落ち着かない」――そんな状態が続いていませんか?
ストレスは、心だけの問題ではありません。私たちの体はストレスを感じると、ホルモンを使って対応しています。その代表的な存在がコルチゾールです。
そして、このコルチゾールと上手に付き合うためにも、運動習慣が役立ちます。
■コルチゾールは「悪者」ではありません
コルチゾールは、副腎から分泌されるホルモンで、ストレスを受けたときに増加します。
「ストレスホルモン」と呼ばれることもあるため、「コルチゾール=悪いもの」と思われがちですが、実際には私たちの体に欠かせない重要なホルモンです。
血糖値を調整してエネルギーを確保したり、血圧を維持したりするなど、体がストレスに対応するために働いています。
つまり、コルチゾールは危機的な状況に対応するための体の応援部隊のようなもの。
問題になるのは、強いストレスが長期間続くなどして、ストレス反応がうまく切り替わらない状態です。
■運動でもコルチゾールは一時的に増える
ここが少し意外なポイントです。
実は、運動そのものも体にとっては一種の「刺激」なので、運動中にはコルチゾールが一時的に増えることがあります。
「それなら運動したらストレスが増えるのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、適度な運動を継続していると、こうした一時的なストレス刺激に体が適応していくことが期待できます。
つまり、運動は適度な負荷を体に与え、それに対応する経験を積ませることにもつながるのです。
■運動習慣は「ストレスへの適応力」を育てる
運動をすると心拍数が上がり、呼吸が変化し、筋肉にも負荷がかかります。
その後、運動を終えると体は徐々に落ち着いた状態へ戻っていきます。
この「刺激を受ける→対応する→回復する」という経験を繰り返すことが、心身のコンディションを整えるうえで大切です。
もちろん、運動だけですべてのストレスを解消できるわけではありません。
しかし、ウォーキングや筋トレなどを習慣にすることで、ストレスを受けたときにも気持ちを切り替えやすい生活リズムをつくることができます。
■激しい運動をする必要はありません
「ストレスに強くなるために、毎日ハードなトレーニングをしよう!」
……という話ではありません。
むしろ、疲労が強い状態で無理に激しい運動を続けると、体への負担が大きくなることもあります。
おすすめは、自分の体力に合わせた適度な運動です。
たとえば、
・10〜20分程度のウォーキング
・軽めのスクワット
・自宅での筋トレ
・ストレッチ
・軽いサイクリング
などから始めてみましょう。
「毎日30分!」と決めて挫折するより、「今日は5分だけ歩こう」と気軽に始めるほうが、長く続けやすくなります。
■睡眠・食事もセットで考えよう
ストレス対策では、運動だけに注目するのではなく、睡眠・食事・休養も大切です。
特に睡眠不足が続いていると、心身の回復が追いつきにくくなります。
「運動しているから大丈夫」と考えず、疲れている日は休むこともトレーニングの一部と考えましょう。
運動で適度に体を刺激し、しっかり休んで回復する。
このサイクルをつくることが、ストレスに対応できる体づくりにつながります。
■ストレスに強い人は「ストレスがない人」ではない
ストレスに強くなるというのは、ストレスを感じなくなることではありません。
大切なのは、ストレスを受けても、そこから回復して元の状態へ戻っていく力を育てること。
そのための身近な方法の一つが、運動習慣です。
まずは今日、5〜10分でも体を動かしてみませんか?
歩く、伸ばす、スクワットをする。
小さな運動でも「体を動かして、回復する」という習慣を積み重ねることが、忙しい毎日を乗り越えるための土台になります。
■運動は、筋肉だけでなく「ストレスに負けにくい自分」を育てる習慣。
頑張りすぎず、気持ちよく続けられる運動から始めてみましょう。




